真言宗 普門山 観音寺分院


先祖供養は、すべての「土台」
私たち一人ひとりのいのちは、数えきれない先祖のいのちの積み重ねの上にあります。
見えない「根」がしっかりしてこそ、今の自分という「幹」や、子や孫という「枝葉」も健やかに伸びていきます。
先祖供養とは、その見えない根に光と栄養を届ける営みです。
感謝の心をもって手を合わせるとき、亡き方々が安らぎを得るだけでなく、
私たち自身の心も整い、人生の流れも少しずつ良い方へと変わっていきます。
祈祷・厄除け・開運など、さまざまなご祈願がありますが、
その「先だって」大切なのが先祖供養です。
ご先祖への感謝と回向を重ねることが、そのまま大きな功徳となり、
その上に行う祈祷は、より深く、より安定した力を発揮します。
先祖供養は、亡き方々のためのものだけではありません。
いまを生きる私たちが、自分のルーツを見つめ直し、
心の土台を整えていくための、もっとも身近で大切な修行でもあります。
どうぞ折にふれて、ご先祖に手を合わせ、
必要を感じられたときには、お寺での先祖供養・ご祈祷についてもご相談ください。
それが、あなたの人生を静かに支える「見えない力」となることでしょう。
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加持祈祷について
――仏さまのお力と、私たちの願いを結ぶ祈り――
加持祈祷(かじきとう)とは、仏さま・諸尊のお力をいただき、
病気平癒・厄除け・心願成就などをお祈りする、密教の大切な修法です。
「加」とは、仏さまの大いなる慈悲と智慧が、こちらに「加わる」こと。
「持」とは、そのご加護を信じて受けとめ、自らの中に「持ち続ける」ことを意味します。
つまり加持祈祷とは、ただ一方的に願いごとを並べるものではなく、
仏さまのおはたらきと、私たち自身の生き方とが結び合うための行いだといえます。
ご祈祷の内容は、病気平癒・当病平癒、厄除開運、家内安全、良縁・安産・子宝、
商売繁盛、合格祈願など、人生のさまざまな場面にわたります。
悩みや不安の中でひとり抱え込むのではなく、仏さまにゆだね、
心を整え直してゆくための「ご縁づくり」として、加持祈祷はあります。
先祖供養が「いのちの根」を整える営みだとすれば、
加持祈祷は、今まさに直面している課題や願いに光を当てる「現在の祈り」です。
ご先祖への感謝を土台として、節目やお困りごとの折には、
どうぞ遠慮なくご相談ください。
仏さまのお力と、皆さまご自身の力とが結び合う場として、
お寺がお役に立てましたら幸いです。